


TMA(Triangular Moving Average)とは
TMA(Triangular Moving Average、三角移動平均)は、移動平均線の一種で、価格のノイズを滑らかにすることに特化したインジケーターです。通常の単純移動平均(SMA)や指数平滑移動平均(EMA)よりも滑らかなラインを描くため、トレンドの大きな流れを確認しやすいのが特徴です。
特にFXや株式、仮想通貨などのテクニカル分析で、相場の方向性を見極めたいトレーダーに活用されています。
TMAの計算方法と特徴
TMAは、SMAを2回適用することで計算されます。
例:期間10のTMAを計算する場合
- まず、10期間のSMAを算出
- そのSMAに対してさらに10期間のSMAを算出
この「2重の平均化」によって、ラインがより滑らかになり、ダマシが減少します。ただし、その分、価格への反応は遅れる(ラグが大きくなる)という特徴もあります。
インジケーターの使い方
1. トレンド方向の把握
- TMAが右肩上がり → 上昇トレンド
- TMAが右肩下がり → 下降トレンド
チャートの大きな流れを視覚的に確認するのに最適です。
2. サポート・レジスタンスの目安
TMAは価格に遅れてついていくため、押し目買い・戻り売りの目安として機能することがあります。
3. 他のインジケーターとの組み合わせ
- RSIやMACDと組み合わせることで、エントリーとエグジットのタイミングを補強
- ボリンジャーバンドやATRと組み合わせれば、トレンドの強さやボラティリティの判断が可能
パラメーター設定&解説

変数名 | 値 | 日本語訳 | 解説 |
---|---|---|---|
Periods | 30 | 期間 | 直近30本のローソク足でTMA(三角移動平均)を計算。大きいほど滑らか/反応は遅め。 |
ApplyTo | 0 | 適用価格 |
どの価格に対して計算するかを指定。 0=終値 / 1=始値 / 2=高値 / 3=安値 / 4=中央値(高+安/2) / 5=典型値(高+安+終/3) / 6=加重終値(高+安+終×2)/4 |
TMAを使ったトレード戦略
戦略1:トレンドフォロー戦略
- TMAが上向き → 押し目で買いエントリー
- TMAが下向き → 戻りで売りエントリー
シンプルながらトレンド相場に強い手法です。
戦略2:クロス手法
短期TMAと長期TMAを組み合わせ、クロスしたタイミングで売買判断。
- 短期TMAが長期TMAを上抜け → 買いサイン
- 短期TMAが長期TMAを下抜け → 売りサイン
戦略3:フィルター活用
- ボリンジャーバンドやADXでトレンドの強さを確認
- TMAで方向性を確認してからエントリー
TMAのメリット・デメリット
メリット
- ラインが滑らかで見やすい
- ダマシが少ない
- トレンド方向の把握に適している
デメリット
- 反応が遅れる(ラグが大きい)
- レンジ相場では有効性が下がる
まとめ
TMA(Triangular Moving Average)は、価格のノイズを除去し、相場の大きな流れを把握するのに役立つインジケーターです。
ただし、反応が遅いという特徴があるため、他のインジケーターやプライスアクションと組み合わせて活用することが重要です。
FXや株式投資において「ダマシを減らしながらトレンドを追いたい」方には特におすすめできるインジケーターといえるでしょう。
MT4:TRENDLINE チャート上の価格の高値・安値を結ぶことで「トレンドの方向性」を視覚的に示すツール前のページ
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