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MA Difference とは
2本の移動平均(MA)の“距離(差)”をオシレーターとして表示する指標です。
- 値がプラス:短期MAが長期MAより上 → 上昇優勢
- 値がマイナス:短期MAが長期MAより下 → 下降優勢
- ゼロライン:2本のMAが交差(トレンド転換の境目)
MACDに近い発想ですが、ヒストグラムではなく差の推移そのものを線で追えるのが特徴。差の拡大=トレンド加速、縮小=勢いの減速を直感的に捉えられます。
画像のように、色違いで「生の差(Diff)」「平滑線(Signal)」「絶対値やスムーズ版(Slow)」など複数ラインが表示されるビルドもあります。
インジケーターの基本的な見方
- ゼロライン・クロス:短期と長期のMAクロス=トレンド転換の初期シグナル。
- Diff と Signal のクロス:早めのエントリー/エグジット合図。
- 振幅の拡大/縮小:加速(拡大)/減速(縮小)を示唆。
- ダイバージェンス:価格は高値更新なのに Diff が伸びない→トレンド弱化サイン。
- 極端値:過熱。レンジ環境では反転、トレンド環境では一時的な押し戻りの起点。
インプット設定&解説

| 英名 | 日本語 | 現在値 | 解説 |
|---|---|---|---|
| MA1 period | MA1 の期間 | 14 | 1本目の移動平均の計算期間。小さいほど反応が速い(ノイズ増)。 |
| MA1 method | MA1 の方式 | Simple | 単純移動平均(SMA)。滑らかで遅行しやすい。 |
| MA2 period | MA2 の期間 | 14 | 2本目の移動平均の計算期間。 |
| MA2 method | MA2 の方式 | Exponential | 指数移動平均(EMA)。直近の値に重みを置き、反応が速い。 |
| Applied price | 適用価格 | Close price | 終値を用いてMAを計算(他にTypical/Median等が選べる場合あり)。 |
| Absolute difference | 差を絶対値にする | Yes | |MA1 − MA2| を表示。方向(プラス/マイナス)が消えるため、ゼロライン・クロスは使えなくなる点に注意。 |
| Show difference MA1/MA2 | MA差ラインを表示 | Yes | オシレーター本体(MA1とMA2の差)を描画します。 |
| Show MA1 | MA1 を表示 | Yes | サブウィンドウ内にMA1ラインを補助表示。 |
| Show MA2 | MA2 を表示 | Yes | サブウィンドウ内にMA2ラインを補助表示。 |
トレード戦略4選
1) ゼロライン・クロス+トレンドフィルター(順張り)
- 条件:価格が200EMAの上、Diffがゼロ上抜け。
- 買い:DiffがSignalを上抜け、かつゼロより上で推移。
- 損切り:直近スイング安値の少し外側 / ゼロ割れで撤退。
- 利確:1R~2R、またはDiffが前回山を越えられずに縮小開始。
- 逆(売り):200EMAの下、ゼロ下抜けで同様。
2) Pullback 再加速(押し目/戻り売り)
- 条件:既にDiffがプラス圏(上昇)で推移 → 小さく減衰 → 再びSignal上抜け。
- エントリー:再拡大の初動。
- 損切り:押し目起点/戻り起点の外側。
- 利確:前回のDiffピーク近辺、または価格の直近節目(高値/安値)。
3) ダイバージェンス逆張り(レンジ/トレンド終盤)
- 条件:価格が高値更新だが Diff は切り下げ(弱気ダイバージェンス)。
- 売り:Signal下抜けでエントリー。
- 損切り:直近高値の少し外側。
- 利確:ゼロライン or 重要サポート。
- 注意:強トレンド中は騙しが多い。上位足フィルター必須。
4) ATR/%しきい値ブレイク(ボラ拡張狙い)
- 手順:DiffをATRまたは%で正規化 → ±しきい値(例:±1.5σ, ±0.15%)突破で仕掛け。
- 利確:次のバリュー帯/ピボット/HVN。
- 撤退:しきい値復帰(失速)でクローズ。
併用で精度を上げる
- Market Profile / Volume Profile:LVN抜けとDiff拡大が同時に出れば強い順張り根拠。
- 価格アクション:ピンバー・包み足・直近高安のブレイクと重ねる。
- 時間帯:ロンドン~NY前半など出来高が乗る時間を優先。
メリット / デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
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|
まとめ
MA Differenceは、「2本のMAの距離」=トレンドの勢いをシンプルに可視化するオシレーターです。
- ゼロライン&Signalクロスで方向転換と初動を捉え、
- Pullback再加速で波の2~3番手を狙い、
- ダイバージェンスで終盤の失速を察知。
Market/Volume Profile、VWAP、価格アクションと重ねることで、だましを減らし、再現性高く攻められます。
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