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trailing-stop-loss-levelとは
価格の動きに合わせて自動で追随するストップ水準(ライン)を描くインジケーターです。
- 上昇局面では価格の下側に階段状のライン(買いのストップ)
- 下降局面では価格の上側にライン(売りのストップ)
- 価格がラインを終値でブレイクすると方向が反転(Stop & Reverse)し、新しい側にラインが出ます
スクショの通り、ラインは“段差”のように更新され、含み益を守りつつ利を伸ばす用途に最適です。
インジケーターの仕組み
- ATRベース(Chandelier/ATRトレイル):
直近高値/安値から ATR×係数 だけ離した所にストップを置き、価格が進むと更新。 - スイング/フラクタルベース:
直近の押し安値・戻り高値を基準に、更新があった時だけストップを切り上げ・切り下げ。 - 終値確定ルール:
ラインの反対側でクローズしたら反転確定(ヒゲでは反転しにくい=ダマシ抑制)。
チャートの見方
- ラインが価格の下=上昇トレンドの保護ストップ
- ラインが価格の上=下降トレンドの保護ストップ
- ラインタッチ/終値抜け=手仕舞い or 反転エントリーの合図
パラメーター設定&解説

| 英名 | 日本語 | 現在値 | 解説 / 使い方 |
|---|---|---|---|
| Mode | モード(距離の計算方式) | 0 |
トレーリング幅の解釈を切り替えます。 0:%(価格に対する比率)で距離を指定 1:価格の絶対値(ポイント/ピップ)で距離を指定 ※配布版により名称は異なりますが、上記の意味で実装されているものが一般的です。 |
| DeltaPrice | トレーリング距離 | 0.003 |
ラインを価格からどれだけ離すかを指定します。 Mode=0(%): 0.003 = 0.3% の距離。例)USDJPY 147円なら約 0.441円(44.1pips) の幅で追随。Mode=1(価格): 0.003 をそのまま価格差として使用。例)EURUSDなら 30pips、3桁のJPYペアなら 0.3pips(ブローカーの桁数に依存)。値を大きくすると緩やか=利を伸ばしやすい/小さくするとタイト=早めに利確しやすい。 |
- チューニングの目安:ニュースで振られやすい銘柄は Mode=0(%) が安定しやすい。短期スキャルは Mode=1 でピップ指定が扱いやすい。
- 実務コツ:まずは
0.2%~0.4%(または ATR(14) の 1.5~2.5 相当)から試し、早すぎる決済が多い→距離を広げる、戻しで削られる→距離を狭める で調整。 - 注意:ビルドによりModeの定義が異なる場合があります。上記は一般的な仕様の解釈です。チャート上の挙動(ラインと価格の離れ具合)を確認してから本番適用してください。
インジケーターの使い方
- 時間足を決める:まず“決済を管理する足”を固定(例:M15で運用)。
- 初期ストップ:エントリー直後は直近スイング外 or ATR×1.2。
- トレール開始:含み益が 0.7~1.0R 進んだらトレーリングON、半分利確→残りはライン追随。
- 反転処理:終値でライン突破=全決済。裁量で“反転エントリー”を採る場合も可(要フィルター)。
トレード戦略4選
1) ブレイク&トレイル(順張りの王道)
- 条件:上位足で方向確認(200EMAやTrend_Barsがプラス/マイナス)。
- エントリー:直近レンジ高安ブレイク。
- 管理:本インジのラインに沿って切り上げ/切り下げ。ライン終値割れで手仕舞い。
- 長所:判断がシンプルでバックテストしやすい。
2) 押し目・戻り再開+トレイル
- 条件:20EMA/VWAPに押して、再上昇(または再下落)。
- エントリー:再開の足確定でIN。
- 管理:半利確+トレイル。加速中はラインが急速に追いつき、損益がロックされる。
3) 反転キャッチ(SAR運用)
- 条件:ライン突破の終値確定。
- エントリー:方向転換と同時に小ロットで逆方向へ(推奨:追加でMA方向やピボットの確認)。
- 管理:再びライン追随。
- 注意:レンジでは往復しやすいのでMTFフィルター必須。
4) MTFトレイル(精度重視)
- 上位足(H1)のラインは決済に、下位足(M5/M15)は分割利確/増し玉の判断に。
- 例:H1のラインを割らない限りコア玉は維持、M15のラインで短期玉の出し入れ。
よくある失敗と対策
- ヒゲ抜けでの誤反転 → UseCloseOnly(終値判定)を使う。
- トレイルがタイトすぎて早期終了 → ATR係数↑、MinStep↑。
- レンジで往復ビンタ → 上位足の方向一致、ブレイク条件を追加。
- ニュースで異常変動 → 重要指標前はトレイルのみ維持、新規は回避。
メリット / デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
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|
まとめ
trailing-stop-loss-level は“手仕舞いの悩み”を解決する動的ストップの自動化ツール。
- 上位足で方向を固定 → ブレイク/押し戻りで入り → 本インジで利を伸ばし、終値割れで降りる。
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