


BB ATR Oscillatorとは
- Bollinger Bands(BB) の情報(バンド幅や価格の位置)を
- ATR(Average True Range) で正規化して
0付近を基準に上下へ振れるオシレーターとして表示するインジケーターです。
スクリーンショットのように、イベント時のボラ急拡大で鋭いスパイクが出るのが特徴。
“いまの動きが平常時と比べてどれだけ大きいか”を一目で把握できます。
BB ATR Oscillatorの基本アイデア
- ボリンジャーバンドの“広さ”や“価格の位置”は、相場の拡散・収縮を教えてくれる
- ただし通貨や銘柄・時間軸が変わると絶対値が比較しづらい
- そこでATRで割って正規化し、0を基準にしたオシレーターに変換する
一般的な計算イメージ(実装によって細部は異なります):
- BB幅基準型(Volatility型) Osc(t)≈UpperBB(t)−LowerBB(t)ATR(t)−C\text{Osc}(t) \approx \frac{\text{UpperBB}(t)-\text{LowerBB}(t)}{\text{ATR}(t)} – COsc(t)≈ATR(t)UpperBB(t)−LowerBB(t)−C 平常ボラに対してどれだけ広がっているかを数値化。
0付近=平常、上振れ=ボラ拡大、下振れ=ボラ縮小。 - 価格位置基準型(Position型) Osc(t)≈Price(t)−BB Middle(t)ATR(t)\text{Osc}(t) \approx \frac{\text{Price}(t)-\text{BB Middle}(t)}{\text{ATR}(t)}Osc(t)≈ATR(t)Price(t)−BB Middle(t) 中心線からの乖離をATRで割る。±しきい値で加速的なトレンドや行き過ぎを判定。
多くのカスタム版はBBとATRの“期間”と“係数”を別々に設定できます(例:(14, 2.0, 20, 2.0) など)。
インプット設定&解説

BB_ATR_Oscillator— 和訳&解説
下表はインジケーター設定の日本語解説です。すべてのタグを閉じ、構文エラーのないHTMLに修正済み。
| 項目(英 / 和) | 既定値 | 役割(何を決めるか) | 効果(値を上げ下げしたとき) | 初期の目安 / コツ |
|---|---|---|---|---|
| ATR period ATR期間 |
14 | ATR(平均的な値幅)を何本で計算するかを指定。 | 小さく=敏感・ノイズ増 / 大きく=滑らか・初動やや遅れ。 | デイトレ: 14–20 / スイング: 20–50 |
| ATR multiplier ATR倍率 |
2.0 | ATRでの正規化・シグナルレベルの基準となるスケール。 | 大きく=振れ小さめで厳しめ / 小さく=振れ大きめでシグナル多め(ダマシ増)。 | 過去分布(90–95%タイル)に合わせてしきい値と同時調整。 |
| BB period ボリンジャーバンド期間 |
20 | BBの中心線(移動平均)と標準偏差の計算本数。 | 短く=変化を早く捉える / 長く=滑らかでダマシ減。 | 標準は20。短期14–20、トレンド重視20–50。 |
| BB deviation BB偏差(σ係数) |
2.0 | 上下バンドを何σ離すかを指定。 | 大きく=極端判定が減る(厳しめ) / 小さく=極端判定が増える(敏感)。 | レンジ多め: 2.0–2.5 / 初動重視: 1.5–2.0 |
チャートでの読み方
- 0付近で横ばい:ボラ平常。レンジ or 準備段階。
- 急伸(上向きスパイク):ボラ拡大(Volatility型)、または上方向の乖離加速(Position型)。ニュース直後やブレイク直後に出やすい。
- 急落(下向きスパイク):ボラ拡大(逆向き)または下方向の乖離加速。
- 高止まり→減速:拡大の“ピークアウト”。利確や逆張りの準備に。
トレード戦略3選
1) ブレイクアウト(順張り)戦略
- 目的:ボラ拡大の初動に乗る
- 設定:BB(20,2)、ATR(20)/オシレーター平滑化=オフ or 短期
- ルール例
- 上向きにしきい値 +1.0を一発でブレイク → 買い
- 直近のピボット下/BBミドル下や、ATR×1~1.5の固定ストップ
- トレーリング:ATRベース(例:1.5ATR)
- 手仕舞い:オシレーターが再び0付近へ回帰 or 反対しきい値へ
ポイント:スパイクは“鈍いMA系”より早い。だましを減らすため、価格のブレイク(高値更新/安値更新)と同時条件にすると精度が上がります。
2) スクイーズ→エクスパンションのタイミング取り
- 目的:レンジ→トレンド化の“切替点”を狙う
- 手順
- オシレーターが低位で収縮(0近辺の狭い波)を検出
- 初回のしきい値超え+価格のレンジブレイクで参戦
- 伸び切ったらピークアウト(傾きが鈍化)で部分利確
応用:BB WidthやADX低位と並列監視すると、誤発進をさらに抑制できます。
3) 平均回帰(逆張り)戦略
- 目的:行き過ぎからのリバウンドを取る
- 条件例
- Position型なら±2.0ATR乖離を“極端”とみなし、
- ピンバー/包み足/ダイバージェンスなどのプライスアクションとセットで逆張り
- 損切:極端ゾーンをさらに0.5~1.0ATR超えたら撤退
- 利確:BBミドル or 0ライン帰着
注意:イベント直後の連続スパイクは逆張りが危険。まずはボラ減速(傾きの鈍化)を確認。
設定チートシート
| 用途 | 時間足 | 初期値の目安 | しきい値の決め方 |
|---|---|---|---|
| ニュース/ローンチ狙いの順張り | M1–M15 | BB(20,2) / ATR(14–20) | 過去3–6か月の90–95%タイル |
| デイトレ・ブレイクアウト | M5–H1 | BB(20,2) / ATR(20) | ±1.0〜1.5(銘柄で最適化) |
| 逆張り・平均回帰 | M15–H4 | BB(20,2) / ATR(20–50) | ±1.5〜2.5(極端域) |
よくある質問(FAQ)
- どのタイプ(Volatility型/Position型)か見分けるには?
-
価格が動かなくてもスパイクするならVolatility型(バンド幅の拡大)。上昇で正・下落で負に張り付くならPosition型(乖離量)。
- どの時間足がベスト?
-
インジ自体はマルチタイム対応。ブレイク狙いは M5–M15、大きな流れの転換検出は H1–H4 が扱いやすいです。
まとめ:BB ATR Oscillatorは“タイミング”に強い
- BBの拡散/乖離をATRで標準化 → 視覚的にスパイクが捉えやすい
- ブレイクアウトの初動やスクイーズ解除の検出が得意
- しきい値は分位ベース、価格のブレイク条件と組み合わせて精度UP
- 逆張りにも使えるが、減速確認&タイトな損切が必須
まずは既定値で“平常時の波形”を観察 → 自分の銘柄・時間足の90–95%タイルを測ってしきい値を決める。
その上で、価格ブレイク+BB ATRスパイクのダブル条件から試すのが失敗しにくい導入手順です。










