


iAnchMom(Anchored Momentum)とは
iAnchMom(アンカード・モメンタム)は、価格の変化率(モメンタム)を特定の基準点(アンカー=anchor)から測定し、
現在の勢いがどの方向に・どの程度強いのかを視覚的に表示するインジケーターです。
通常のMomentumとは異なり、
「どの時点を起点に計測するか」を固定(Anchor)することで、
相場の転換点やブレイクアウトの勢いをより正確に捉えることが可能です。
インジケーターの仕組みと特徴
🔸 Anchored(固定基準)とは?
通常のMomentumは「現在価格 − n期間前の価格」で計算しますが、
iAnchMomでは特定の時点(Anchor)を基準に固定します。
たとえば、
- 直近の高値をAnchorに設定すれば「そこからどれだけ下がっているか」
- 直近の安値をAnchorに設定すれば「そこからどれだけ上がっているか」
を数値化できます。
結果として、相場の押し・戻りの勢いを定量化できます。
インジケーターの基本的な使い方
✅ 上昇トレンド確認
- ヒストグラムが 0ラインより上 で増加している → 強い上昇モメンタム。
- ローソク足も上昇基調なら押し目買いの好機。
✅ 下降トレンド確認
- ヒストグラムが 0ラインより下 で減少している → 強い下降モメンタム。
- 戻り売りのタイミングとして有効。
✅ トレンド転換シグナル
- モメンタムがプラス圏からマイナス圏へ(または逆)クロスしたとき、
トレンド転換の可能性を示唆。 - ダイバージェンス(価格とモメンタムの乖離)にも注目。
パラメーター設定&解説

| 項目 | 英語表記 | 設定値 | 日本語訳 | 解説 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | EMA_period |
34 | EMA期間 | モメンタムを平滑化する指数移動平均の期間。小さくすると感度↑/大きくするとノイズ減。 |
| 2 | MomPeriod |
120 | モメンタム計算期間 | 現在価格とn本前の価格差(または比率)で勢いを算出。大きいほど長期視点/小さいほど短期反応。 |
※ 例:MomPeriod=120 は「120本前」を基準に勢いを測定。EMA_period=34 はBill Williams系でも使われる安定値で、反応速度と滑らかさのバランスが良好です。
用途別・おすすめ設定
| トレードスタイル | EMA_period | MomPeriod | 特徴 |
|---|---|---|---|
| スキャルピング | 13 | 50 | 高速反応。小さな押し戻りを拾う。 |
| デイトレード(標準) | 34 | 120 | ノイズを抑えつつ勢いを確認。汎用性◎ |
| スイング | 55 | 200 | 長期トレンド重視。大きな波の転換を狙う。 |
使い方のポイント
- 0ライン上昇で強気、0ライン下降で弱気。クロスは転換の初動サイン。
- モメンタムの長さが縮む=勢いの減衰。利確/様子見の検討材料に。
- フェイク回避に、MAの傾き・直近高安のブレイク確認と併用すると安定。
トレード戦略2選
戦略①:ブレイクアウト+モメンタム確認
- チャート上でレジスタンス/サポートを確認。
- ブレイクした瞬間、iAnchMomが0ラインを越える方向へ拡大していれば、
ブレイクの勢いを裏付け。 - 押し戻りでエントリー。
👉 フェイクブレイクを見抜くのに効果的。
戦略②:モメンタム減衰で利確タイミングを探る
- トレンド中にモメンタムバーが徐々に短くなった場合、
勢いの鈍化=利確サイン。 - 移動平均線やRSIなどと組み合わせると、エグジット判断が明確
戦略③:ダイバージェンス狙い
- 価格が高値更新しているのに、iAnchMomが低下 → 弱気ダイバージェンス。
- 価格が安値更新しているのに、iAnchMomが上昇 → 強気ダイバージェンス。
→ 相場反転の前兆を早期発見できる。
メリット・デメリット
| 項目 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 精度 | 通常のMomentumよりトレンド転換の位置を明確に捉える | Anchor設定によって結果が変わる |
| 汎用性 | すべての時間足・通貨ペアで使用可能 | レンジ相場ではノイズが多い |
| 視覚性 | 上下の勢いを直感的に把握可能 | 遅行性がややある(期間が長いほど) |
まとめ:iAnchMomは「勢いの基準点」を見える化するツール
「iAnchMom」は、従来のモメンタムを“アンカー(基準足)”に結びつけた進化版インジケーターです。
- トレンドの強さを数値で確認したい
- ブレイクの本物/偽物を見分けたい
- 勢いの減速タイミングで利確したい
そんなトレーダーに最適です。










