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Rangeインジケーターとは
Rangeはその足の値幅を Rangeₜ = Highₜ − Lowₜとしてサブウィンドウにヒストグラムで描画します。
ATRと似ていますが、ATRが「True Rangeの移動平均」なのに対し、Rangeは“その1本の素の値幅”を直接見ます。
(反応が速い分、ノイズも拾いやすい)。
似ている指標との違い
- Range(H−L):その足だけの値幅。反応が速いがノイズ多め。
- True Range:
max(H−L, |H−C_prev|, |L−C_prev|)
で窓開けも反映。 - ATR:True Rangeの移動平均(例:14)。平滑化され方向把握向き。
インジケーターの基本的な見方
- 棒が大きい = ボラ拡大:ブレイク/トレンド継続の燃料。利幅は伸びやすいが逆行も速い。
- 棒が小さい = 収縮:レンジ・持ち合い。次の拡大に備える局面。
- 拡大→縮小→拡大…のリズムを見ると押し・戻りの質がわかる。
パラメーター設定&解説

基本的に棒の太さ・色のみが変更可能な仕様となっています。
表示・設定のコツ
- 平滑化が無いタイプはRangeにSMA(14) を重ねると基準線が作れて便利。
- 色分け(陽線=緑/陰線=赤)は視認性のため。重要なのは棒の大きさ。
- 時間軸:M5〜H1はエントリー判断、H4〜D1は環境認識。指標日は急拡大に注意。
実戦で使える戦略 (ルール化)
戦略 | 条件(セットアップ) | エントリー | 決済・損切り | ポイント |
---|---|---|---|---|
NR7(値幅縮小)ブレイク | 直近7本で最小の値幅(NR7)を検出 | NR7足の高値上抜けで買い/安値割れで売り | 逆サイドへブレイクで撤退。利確は1〜1.5R+分割 | 収縮→拡大の切替を狙う。イベント前は除外 |
ORB(オープンレンジ) | セッション開始後の最初の15–30分の高安=Open Range | Open Range上抜け買い/下抜け売り | SL:反対側端+α、TP:1.0〜2.0×レンジ幅 | ロンドン/NY開始直後で有効。過度なギャップは除外 |
順張りボラ拡大型 | SMA200上(下)で、Rangeが自分のSMA(14)を上回る | 直近高値(安値)ブレイクで成行 | トレーリング:Supertrend/MA反転。初期SL:0.8〜1.2×直近Range | 方向=MA、タイミング=Range拡大 |
レンジ回避フィルター | RangeがSMA(14)の0.8倍未満が連続 | 新規は見送り(スキャのみ) | — | ノイズ地合いを除外し勝率・RR向上 |
適応型ロット&ストップ | 直近Rangeが大きいほどロットを抑制 | 既存戦略に併用 | SL=1.0〜1.5×直近Range、TP=1.5〜2.5×直近Range | ボラ基準のリスク管理でドローダウン平準化 |
他インジケーターとの組み合わせ推奨
- Supertrend / 移動平均線:方向性の判定(順張り限定でダマシ減)。
- Bollinger Bands:バンド幅収縮=squeeze → Range拡大への遷移を狙う。
- RSI/RCI:過熱確認。ボラ拡大でも逆張りを避けるフィルターに。
よくある失敗と対策
「棒が大きい=反転」と誤解 → 継続のサインにもなる。
- 指標直後のスパイクを追いかけてエントリー → スリッページ増。
- レンジ地合いでブレイク連発 → 損切りの連鎖に。フィルター併用必須。
まとめ
Rangeは“その瞬間の値幅”をダイレクトに示す最短距離のボラ指標。
縮小→拡大の切替に注目し、方向=MA/トレンド系、タイミング=Rangeでルール化すると再現性が上がります。
NR7・ORB・順張り拡大型はいずれも使いやすい王道。リスクは直近Range基準でのSL/TP・ロットでコントロールしましょう。
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