目次



TTFインジケーターとは
価格の高値・安値を基準に、買い圧力と売り圧力を数値化することで「買い優勢か売り優勢か」を判定します。
RSIやストキャスティクスと同様に オシレーター系 に分類されますが、レンジ相場でもトレンド相場でも比較的はっきりとしたシグナルを出すのが特徴です。
TTFの計算式と仕組み
TTFは以下の計算ロジックをベースに構築されています。
- 指定期間内の高値・安値を計算
- 価格が「上昇優勢」か「下降優勢」かを判定
- +100〜-100の範囲で数値化し、中心線(0ライン)を基準にシグナルを出力
- プラス圏(0以上) → 上昇トレンドの可能性
- マイナス圏(0以下) → 下降トレンドの可能性
インジケーターの使い方
1. トレンド転換の早期発見
TTFは 0ラインのクロス を重要なシグナルとします。
- 0を上抜け → 買い圧力が強まり「買いシグナル」
- 0を下抜け → 売り圧力が強まり「売りシグナル」
2. ダマシ回避のためのフィルタリング
単独ではノイズも多いため、以下のように組み合わせて使うのがおすすめです。
- 移動平均線(MA):長期トレンドの方向を確認
- ADX:トレンドの強さを測定
- ボリンジャーバンド:レンジブレイクと併用
3. エントリーとエグジットのタイミング
- 買いエントリー:TTFが0ラインを上抜け、かつMAが上昇しているとき
- 売りエントリー:TTFが0ラインを下抜け、かつMAが下降しているとき
- 利確/損切り:TTFが反対方向にクロスしたタイミング
インジケーター設定&解説

変数(英語) | 値 | 日本語訳 | 解説 |
---|---|---|---|
TTFbars | 8 | TTF計算バー数 | 直近 8本 の足を対象にTTFを算出。値を大きくすると安定(遅く)・小さくすると敏感(ノイズ増)。 |
TopLine | 75 | 上限ライン | TTFが +75 を超えると買い圧力が強い目安(過熱気味)。 |
BottomLine | -75 | 下限ライン | TTFが -75 を下回ると売り圧力が強い目安(売られすぎ)。 |
t3_period | 3 | T3平滑化期間 | TTFにT3移動平均の平滑化をかける期間。大きいほど滑らか(反応は遅め)。 |
b | 0.7 | T3スムージング係数 | T3の感度調整。1に近いほど敏感、0に近いほど緩やか。 |
使い方の要点
- 0ラインのクロス:上抜けで買い優勢、下抜けで売り優勢の目安。
- ±75のゾーン:+75超え=過熱気味(利確や逆張り検討)、-75割れ=売られすぎ(反発狙い)。
- 併用推奨:移動平均(トレンド方向)やADX(強さ)と組み合わせるとダマシ低減。
目的別・推奨設定プリセット
目的 | TTFbars | Top/Bottom | t3_period | b | 使いどころ |
---|---|---|---|---|---|
短期スキャル | 6〜8 | ±75 | 2〜3 | 0.7〜0.8 | 感度重視。0ラインの素早いクロスでエントリー、反対クロスで撤退。 |
デイトレ(バランス) | 8〜12 | ±75 | 3〜4 | 0.6〜0.7 | ノイズ抑制と反応速度の中庸。MA/ADXと併用で順張り精度UP。 |
スイング | 12〜20 | ±60〜±80 | 4〜6 | 0.5〜0.6 | 滑らかさ重視。0ラインのクロス+価格のブレイク確認でエントリー。 |
TTFを使った具体的なトレード戦略
戦略①:ブレイクアウト+TTF
- レンジ相場で価格がブレイク
- 同時にTTFが0ラインをクロス
→ ダマシを減らしてブレイク成功率を高められる
戦略②:トレンドフォロー+TTF
- 長期MA(例:200EMA)でトレンド方向を確認
- TTFが同方向にクロスしたタイミングでエントリー
→ 順張りの王道戦略として有効
戦略③:逆張り狙い
- TTFが極端な数値(+100や-100付近)まで到達
- 価格が過熱していると判断して逆張りエントリー
→ 短期スキャルピングに有効
TTFのメリットとデメリット
メリット
- トレンド転換の初動を捉えやすい
- 0ライン基準で直感的に判断できる
- 移動平均やADXとの相性が良い
デメリット
- 単独使用ではダマシが多い
- レンジ相場でのノイズが目立つ
- パラメータ設定を誤ると精度が低下
まとめ
TTF(Trend Trigger Factor)は、トレンドの始まりを察知する強力なオシレーター系インジケーター です。
ただし単独ではダマシが発生しやすいため、必ず他のトレンド系・ボラティリティ系インジケーターと併用するのがポイントです。
特に「移動平均線」や「ADX」との組み合わせは効果的で、トレンドフォロー戦略の強力な武器 になります。
ID取得中…