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Linear Regression Sketcher とは
一定本数のデータに対し 線形回帰直線(y = a + b·x) を毎バー計算し、
その回帰線(や±σの帯)を連続表示して“流れ(傾きの推移)”を可視化するインジケーターです。
- 傾き b(Slope) … 上向き=上昇優勢、下向き=下降優勢
- 切片 a … その時点の価格の平均的な位置
- 標準偏差バンド(±kσ) … 回帰線からの乖離幅。サポレジや過熱の目安
チャートでは、上昇時は緑系、下降時はオレンジ系などに色分けされ、
回帰線を“連続スケッチ”するため、角度の変化や流れの転換がひと目で分かります。
主なコンポーネント
- Midline(回帰線):一定期間の最小二乗直線。
- Deviation Bands(±σ):回帰線からのばらつき。k×σで調整。
- Sketch/Fan(連続描画):各バー時点の回帰線を短く描き、帯のように見せる。
- 色分け:傾き>0 を強気、<0 を弱気としてカラー変更。
インプット設定&解説

| 英名 | 日本語 | 現在値 | 解説 |
|---|---|---|---|
| Linear regression period | 線形回帰の期間 | 50 | 回帰直線を計算する本数。短いほど反応が速いがノイズ増、長いほど滑らかだが遅行。 |
| Price | 適用価格 | Close price | どの価格で回帰を計算するか(終値/始値/HL/Typical等)。ここでは終値。 |
| Number of linear regressions drawn | 描画する回帰線の本数 | 250 | 過去バーに遡ってスケッチ(短い線分)を何本表示するか。大きいほど履歴が厚くなるが負荷も増える。 |
| Color when regression sloping up | 上向き傾きの色 | LimeGreen | 回帰線の傾きが正(上昇)になった区間の色。トレンドの強弱を視覚的に区別。 |
| Color when regression sloping down | 下向き傾きの色 | Orange | 回帰線の傾きが負(下降)になった区間の色。 |
| Lines width when trend change | トレンド転換時のライン太さ | 2 | 傾きが上↔下に切り替わる境目の線の太さ。転換点を強調したい時に太くする。 |
| Lines style | ラインスタイル | Dot | 線の種類(Solid/Dashed/Dot など)。視認性や重なり方で選択。 |
| Indicator unique ID | インジケーター固有ID | Lrs1 | 同じ指標を複数設置する際のオブジェクト名重複回避用。別インスタンスは別IDに。 |
- 短期の反応重視:Period 30–50 / 中期の安定重視:80–120
- 負荷が高い場合は「Number of…」を減らすか、ラインスタイルを細くする
- 上位足の傾きと同方向のみエントリーする片側ルールでダマシ低減
インジケーターの使い方
- トレンド判定:傾きが連続して正(上)/負(下)。角度が大きいほどモメンタム強。
- 平均回帰:価格が +σ/−σ をタッチ・オーバー → 回帰線へ戻る“均衡回帰”が起きやすい。
- ブレイク検出:σ帯の外で“受け入れ”(複数足で維持)→新トレンド発生の可能性。
- 転換の初期サイン:傾きのゼロクロス、帯の色転換、帯のカーブ(角度鈍化→反転)。
勝ちやすい戦略
戦略A:σタッチからの平均回帰(レンジ~バランス相場向け)
- 条件:上位足(H1など)が横ばい/バリュー内。
- エントリー:+σ到達で売り/−σ到達で買い(ローソクの反転シグナルと重ねる)。
- 損切り:エントリー方向の外側に1.2×ATR。
- 利確:Midline(回帰線)到達で半分、残りは反対側σ手前。
- 補助:Market/Volume Profile のHVN/LVNやピボットで強弱判断。
戦略B:ブレイク&アクセプタンス(トレンドフォロー)
- 条件:σ帯を終値でブレイクし、次バーも外側で“受け入れ”。
- エントリー:小さな押し戻りで順張り(回帰線再テストが理想)。
- 損切り:回帰線内への復帰/直近スイングの外側。
- 利確:次の節(前高値/安値、HVN、ラウンドナンバー)。
- フィルター:上位足の傾きと一致する方向のみ。
戦略C:ゼロクロス+再拡大(転換初動と波の2番手)
- 条件:傾きがゼロを跨いで色転換 → 一旦押し戻り → 再び傾き拡大。
- エントリー:再拡大の1本目(実体で確認)。
- 損切り:押し戻りの起点外側。
- 利確:直近スイング、またはATR×1.5~2。
あわせ技(コンフルエンス)
- VWAP/20EMA:回帰線と重なる押し目・戻りは強い。
- セッション:ロンドン・NY前半など流動性の出る時間でブレイク狙い。
- MA Difference/MACD:傾きの再拡大とオシレーターの再クロスが同時なら優位性UP。
メリット / デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
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|
まとめ
Linear Regression Sketcher は、“平均”と“傾き” を軸に相場のバランスと不均衡を映し出すツール。
- 平均回帰AとブレイクBを使い分け、
- ゼロクロス+再拡大Cで転換~継続の2番手を狙う。
MA/VWAP/プロファイルとのコンフルで再現性を高め、イベント時はリスクを抑えるのがコツです。
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