Volumes

FX用語集

MT4/5標準インジケーター:VOLUMES ティック出来高の読み方と実践トレード戦略

Volumes(出来高)とは、

FXトレーダーの「参加の熱量」や「勢い」を視覚的に把握するための非常に重要なインジケーターです。特に、ブレイクアウトの信頼性を見極める判断材料や、トレンド継続・転換のサインとして活用されます。

株式市場と異なり、FXでは実際の取引量は公開されていないため、「ティック出来高(Tick Volume)」が主に使われます。本記事では、ティック出来高の仕組みから、具体的な見方、戦略的な使い方、注意点までを詳しく解説します。


出来高(Volumes)とは?ティック出来高の仕組みを理解する

▶ FXにおける出来高の定義

FXチャートに表示される「出来高」とは、**価格が動いた回数(ティック数)**をカウントしたものであり、「取引の量(ロット数)」ではありません。

  • ティック出来高とは?
     1分足で価格が15回変動した場合、ティック出来高は15とカウントされます。
     つまり、実際の売買数量ではなく、「値動きの活発度」を示す指標です。

このため、ティック出来高は相場の「盛り上がり具合」や「注目度」を把握するうえで非常に有用です。


出来高と価格の関係性|基本的な読み取り方

価格の動き出来高の変化解釈
上昇増加買いの勢いが強い → トレンド継続の可能性
下降増加売り圧力が強い → 下落継続の可能性
上昇/下降減少トレンドの勢いが弱まっている → 転換の兆候
横ばい低水準トレーダーの関心が薄い → ブレイク待機中

価格と出来高の同方向性の強さを見ることで、「トレンドが本物かどうか」を判断することができます。


出来高を使ったFXトレード戦略3選

① ブレイクアウトの信頼性を確認する

レンジ相場や重要なサポート・レジスタンスラインを突破したとき、出来高が急増していれば、そのブレイクは信頼性が高いと判断できます。

  • 出来高急増 + 陽線の高値ブレイク → 買いエントリー
  • 出来高急増 + 陰線の安値ブレイク → 売りエントリー

NGパターン: 出来高が少ないままのブレイクはダマシの可能性が高いため注意。


② トレンドの健全性を見極める

  • 価格が新高値(新安値)を更新し、出来高も増加 → トレンドは健全に続いている
  • 価格は伸びているのに、出来高が減少 → トレンドのエネルギーが弱まりつつある

このように、価格と出来高のバランスを見て、トレンドに勢いがあるかどうかを確認できます。


③ 転換点のシグナルとして活用する

▼ クライマックス出来高

  • 急激な値動きとともに異常な出来高が発生した場合、「トレンドの燃え尽き=転換」の兆候となることがあります。

例:

  • 上昇トレンドのピークで大陽線&高出来高 → 反落の前兆
  • 下降トレンドの底で大陰線&高出来高 → 反発の兆候

▼ 出来高ダイバージェンス

パターン解釈
価格が高値更新 → 出来高が減少トレンド弱体化 → 売りサイン
価格が安値更新 → 出来高が減少反発の兆し → 買いサイン

価格と出来高の逆行は、転換を示唆する強力なシグナルになることがあります。


利確・損切りへの応用方法

✔ 利確のタイミング

  • 出来高が明らかに減少し、ローソク足の勢いが弱まるとき
  • クライマックス出来高が出現し、その後価格が反転し始めたとき

✔ 損切りの判断

  • エントリーとは逆方向に出来高を伴うローソク足が出現した場合
  • 大量の出来高とともに相場の流れが急変したとき

出来高の増減は、市場心理の変化を表すため、ポジション管理にも活かせます。


Volumes(出来高)を使う際の注意点と限界

注意点補足説明
ティック出来高は実取引量ではないあくまで「価格の変動回数」のカウント。実際のロットは含まれていない
トレンド中のダマシ経済指標やニュースなどで一時的に出来高が膨らむことがある
単独では信頼性が弱い他のテクニカル指標(移動平均線、RSI、MACDなど)と併用が有効

ティック出来高は万能ではありませんが、「その瞬間の熱量」を知るうえで非常に有用なツールです。


まとめ|出来高は「勢いの可視化ツール」としてトレードに活かすべし

  • ティック出来高は実際の売買量ではないが、相場の活発度・熱量の変化を的確に捉えられる
  • ブレイクアウト、トレンド継続、転換点の判断に幅広く使える
  • 単体よりも、他のテクニカル指標(MA・RSI・パターン分析など)との組み合わせがベスト
Volumesでは

「未来を予測する道具」ではなく、その瞬間、市場にどれだけの熱がこもっているかを測る指標です。特に中級者以上のトレーダーにとっては、トレンドの信頼性やエントリーポイントの補強として非常に頼れる情報源となるでしょう。

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