


Wick Length(ウィック・レングス)とは
■ インジケーター概要
Wick Length(ウィック・レングス) は、ローソク足の上下のヒゲ(Wick:影)の長さを数値化し、買い・売りの反発圧力やボラティリティの強さを視覚的に分析できるインジケーターです。
チャート下部に2本の折れ線が描画され、上ヒゲ(売り圧)と下ヒゲ(買い圧)のバランスをリアルタイムで確認できます。
■ 特徴と構造
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 分類 | ボラティリティ系・プライスアクション分析 |
| 主な目的 | 上下ヒゲの強さを定量的に把握し、反転・ブレイクの圧力を分析 |
| 表示内容 | 緑線=下ヒゲ長(買い圧)、赤線=上ヒゲ長(売り圧) |
■ 表示の見方
| 表示要素 | 意味 |
|---|---|
| 緑のライン(下方向ヒゲ) | 下ヒゲが長いほど「買いの反発圧」が強い |
| 赤のライン(上方向ヒゲ) | 上ヒゲが長いほど「売りの圧力」が強い |
| 両線が同時に拡大 | 相場の迷い・ボラティリティ上昇局面(ブレイク前兆 |
インプット設定&解説

| 変数名 | 日本語訳 | 値 | 解説 |
|---|---|---|---|
| Method | 計算方法/表示モード | Separated | 上ヒゲ(売り圧)と下ヒゲ(買い圧)を分離して2本のラインで描画します。 緑=下ヒゲの長さ、赤=上ヒゲの長さ。買い/売りの圧力バランスを直感的に比較できます。 |
使い方メモ: 緑線(下ヒゲ)が急伸=反発買いの強化、赤線(上ヒゲ)が急伸=戻り売りの強化。 両線が同時に拡大する局面はボラティリティ上昇(ブレイク前兆)に注意。
インジケーターの基本的な使い方
① 反転サインの検出
- 緑線が急上昇 → 下ヒゲ急伸=買い圧強化(押し目・底値形成サイン)
- 赤線が急上昇 → 上ヒゲ急伸=売り圧強化(戻り・天井形成サイン)
例:
底値圏で下ヒゲが長いローソク足が続く → 買い圧集中 → 上昇転換の可能性。
② ブレイクアウト前兆の検出
- 両方の線が同時に拡大 → 市場に「迷い」と「圧力」が混在。
この状態の直後に、どちらか一方が優勢になるとブレイクが発生しやすい。
戦略:
- 両線が急上昇 → 相場が揺さぶられているサイン
- 片側だけが急激に縮小 → ブレイク方向決定の初動
③ ボラティリティ分析と時間帯判定
ヒゲが短く、両線とも低水準で推移している時間帯は、市場参加者が少なく「ノイズトレード」が中心の静かな時間帯(アジア時間など)。
逆に、欧州・NY時間帯ではヒゲが急増しやすく、大口の仕掛けが入る傾向があります。
メリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 反転圧力を明確に視覚化できる | トレンド中はノイズが増える |
| 上下ヒゲのバランスから相場心理を読み取れる | ダマシが発生しやすい短期足では補助指標が必要 |
| ボリューム指標やRSIと組み合わせると精度UP | トレンド方向までは単体で判断しづらい |
実践戦略
| 戦略名 | 条件 | エントリー方向 | エグジット目安 |
|---|---|---|---|
| 反転スキャル | 下ヒゲ急伸(緑↑) | 買い | 上ヒゲ伸び(赤↑)で利確 |
| 戻り売り | 上ヒゲ急伸(赤↑) | 売り | 下ヒゲ拡大で決済 |
| ブレイク狙い | 両線拡大 → 片側急収束 | 収束方向に順張り | 高値/安値抜け確認後に |
まとめ
Wick Length(ウィック・レングス) は、相場の「ヒゲ」を客観的に数値化することで、反転・ブレイク・圧力バランスを直感的に把握できるインジケーターです。
- 単体でも強力な反転検出ツール
- 他のモメンタム系・ボリューム系と組み合わせることで精度が格段に向上
- 特にBTCJPY・ゴールド・ドル円などのヒゲが長く出やすい銘柄で有効










