目次



1. LT Regression Channel MT5とは
LT Regression Channelは、価格のトレンド方向と範囲を視覚的に捉えるための回帰チャネル系インジケーターです。
統計学で使われる「線形回帰分析(Linear Regression)」をベースに、価格の平均的な動きと標準偏差に基づく上下バンドを表示します。
- 中央線(回帰線):価格の平均的な進行方向を示す
- 上下のチャネルライン:価格の変動範囲やサポート・レジスタンス帯として機能
- 時間足・期間設定の自由度:短期から長期まで対応
2. インジケーターの基本構造
ライン | 役割 | 意味 |
---|---|---|
中央回帰線 | トレンド方向の基準線 | 上昇中は買い優勢、下降中は売り優勢 |
上部チャネル | 標準偏差 +nσ | レジスタンス帯として機能しやすい |
下部チャネル | 標準偏差 -nσ | サポート帯として機能しやすい |
3.パラメーター(インプット)の設定&解説

項目名(英語) | 値 | 日本語訳 | 解説 |
---|---|---|---|
EA Name | LT Regression Chanel MT5 | インジケーター名 | 表示される名称。 |
Channel Period | 200 | チャンネル期間 | 回帰チャンネルを計算するローソク足の本数。期間が長いほど大きなトレンドを捉える。 |
Channel Regression Degree | 4 | 回帰次数 | 多項式回帰の度合い。高い値ほど曲線的にフィット。 |
Channel Deviation | 1.27 | 基本偏差 | 中央線からの標準的な乖離幅。 |
½ Channel Deviation 1 | 1.618 | 偏差1 | 基本偏差の1.618倍(フィボナッチ比率付近)。 |
½ Channel Deviation 2 | 2.618 | 偏差2 | 基本偏差の2.618倍(フィボナッチ比率付近)。 |
Channel Deviation Color | Aqua | 偏差線の色 | メインチャンネル線の色(水色)。 |
Channel Deviation Color 1 | Red | 偏差線1の色 | 偏差1のラインの色(赤)。 |
Channel Deviation Color 2 | FireBrick | 偏差線2の色 | 偏差2のラインの色(濃赤)。 |
Zone 1 | 0,0,48 | ゾーン1の色 | 背景ゾーン1の色(暗い青系)。 |
Zone 2 | 48,0,0 | ゾーン2の色 | 背景ゾーン2の色(暗い赤系)。 |
Show Center Line | true | 中央線表示 | trueで中央の回帰ラインを表示。 |
特徴と活用ポイント
特徴 | 内容 | 活用例 |
---|---|---|
回帰チャンネル表示 | 回帰分析に基づくトレンドラインと上下バンドを描画 | トレンドの方向性を視覚的に把握 |
多段階偏差 | 1.27倍、1.618倍、2.618倍の偏差線表示 | 押し目買い・戻り売りの目安 |
ゾーン色分け | 背景を青・赤で色分け | 売られすぎ・買われすぎの視覚的判定 |
中央線表示 | トレンドのバランスポイントを表示 | 押し目・戻り目の基準ライン |
4. 効果的な使い方
4-1. トレンドフォロー型
- 中央回帰線が上向き&価格が中央線付近で反発 → 押し目買い
- 中央回帰線が下向き&価格が中央線付近で反発 → 戻り売り
4-2. レンジ逆張り型
- 上部チャネル到達 → 売りエントリーを検討
- 下部チャネル到達 → 買いエントリーを検討
- 標準偏差を大きめに設定すると、レンジの端での反発精度が高まる
4-3. ブレイクアウト戦略
- 上下チャネルを終値で大きくブレイク → トレンド発生の可能性大
- ブレイク方向にエントリー、中央線を逆方向に抜けたら損切り
5. 実戦での組み合わせ例
- 移動平均線(MA)と併用 → トレンド方向のフィルターとして有効
- RSIやストキャスティクス → 過熱感を測りエントリー精度UP
- ボリンジャーバンド → チャネル幅とボラティリティ比較
6. メリット・デメリット
メリット
- トレンド方向と価格レンジを同時に把握可能
- 標準偏差を利用するため、相場のボラティリティに対応
- MT5標準インジケーターより視覚的でカスタマイズ性が高い
デメリット
- 強いファンダメンタル要因ではチャネルが崩れる
- 過去データに基づくため、急変動時は遅れが生じる可能性
7. まとめ
LT Regression Channel MT5は、トレンドフォローと逆張りの両方に対応できる万能型インジケーターです。
特に、押し目買いや戻り売りの精度を高めたいトレーダーにおすすめ。
ただし、経済指標発表や要人発言などの急変動には注意が必要です。
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